娘のカップ
娘にはお気に入りのカップが幾つかあった
それは100均で買ったウサギの柄の物やソフトバンクの景品で当てたピカチュウのカップで高価な物ではない
娘が亡くなったあと100均に行ったけどもう同じ物はなかった
そのカップが割れるのが嫌で今はしまってある
お墓にカップを置くとなった時夫は気に入ってた物をと言ったが私は到底手放す気にはなれなかったので新しく買ってきてもらう事にした
またしても100均だけどいちごのカップを2つ買ってきて家とお墓用にするらしい
(厳密に言うとスープカップを買ってきたのだがそこは突っ込まない事にした)
いちごの柄はどちらかと言うと可愛い目の柄で娘が生きていたら選ぶかなぁという感じだったけど
まぁそこも言わないでおいた
パパの趣味というか娘に与えるイメージは小学生の頃で止まっているのかとも思ったけど
夫なりに考えて買ってきたみたいだからいいとした
ここ一年そのカップでお墓に水を置き、仏壇の前にももう一つのカップを置く
だんだんイチゴのカップは可愛く見えてきた
そんな時カップを洗いながら思ったのは娘が苺が好物だった事
それは夫も知っていて私の方がはるかに好きな物の情報は持っているけど彼の少ない娘情報ではかなり高順位だと思う
だからイチゴの柄なのか…
確認した訳ではないけど多分そうなんだね
パパなりのチョイスだったのか
そう思ったらいつもより丁寧にカップを洗った
きっと娘はわかっていてだからだんだん可愛く見えて来たのかな
大事にしよう
娘はパパありがとうと言っているかもしれないから