もうじき一年
あの日が近づいて来るにつれて胸がザワザワしてくる
と、同時に去年の今日の出来事がまるで画像でも見ているように思い出される
当日の事はあんまり思い出したくないけどきっと最初から最後まで鮮明に思い出して行くのだろう
この1年ずっと繰り返してきたように
他の遺族の方とお話ししたりやり取りしたりして気持ちの吐け口が出来て気持ちは随分楽になっては来た
みんな傷を負っていてみんな愛する者にもう1度会えたら死んでもいいと本気で思ってる人達
遺族で無く会えたらとても楽しい人達なのに私達の接点は遺族という事
子供が繋いだ縁とはいえみんなこんな事もなく幸せに暮らしていたかっただろう
もう一つ遺族になって変わった事は私達夫婦の関係だ
以前視てもらったのだが私達は前世で仲違いをした為今世は仲良くするのがミッションだという(もう少し色々あるけど省略)
娘は私達を仲良くする為に産まれきてそれが成し遂げられなかったから天命として終わってしまったという
だから私達が仲良くしていれば運命は変わりあの子は生きていたかもしれないと言われた
私はそんな酷い使命を背負わせた何かに激しく憤りを感じたけど思い当たる事が多々あり
私達夫婦は腑に落ちてしまったのだった
それも不思議な事かもしれない
でも多分そうなんだろうと納得出来てしまうのだから仕方がない
当然私達はお互い自分を責めるけれどそのおかげはのか相手に前より優しく接する事が出来るようになった
あの子が生きている時出来ていればあの子は今でも何とか生きていたのではないかとお互い割と真剣に信じている
残された長男、次男からすれば今の家の空気感で妹が生きていたら最高なのにと思っているらしい
仲が悪くなる理由は色々あったけどやはりコミニュケーションが取れなくなってお互いがギスギスしだした事が大きいと思う
相手の反応に腹を立てイライラした状態を喧嘩しないように抑えているだけの関係だった
今は娘を無くしたこれほど近い同志はいない訳で寄り添ってやっていくしかなく
どちらかが優しくなればこちらの心も溶けていく
やはり娘はそれが天命で命を持ってして私達を結びつけているとしか思えずあの子の犠牲を無駄にしないよう私達は生きていこうと思っている
もっと早くそれに気がつけば良かったという後悔は一生待つだろうが時間が戻せないのであれば新しく作っていくしかないのだろう